公認会計士 合格者の声

公認会計士試験 2007年合格 藤本 豊 さん

◆はじめに

合格発表当日、金融庁のホームページ上で自分の受験番号を見つけることができました。長い旅になりました。遠回りもしました。そんな私が、(反面教師として)合格をめざす方々のお役に立てればと思い、筆をとらせて頂きます。

◆受験勉強〜総論〜

公認会計士試験の一番の難しさは、習得すべき項目の多さにあると思います。「習得すべき項目が多い」ことが生む最大の問題は、その多さ故に(簡単な項目でさえ)どんどん忘却することにあると思います。それを防ぐには、(月並みですが)手を広げないことです。つまり@何を、どれだけ勉強するか限定することです。そしてA定期的に復習することが必要かと思います。@により、出来るだけ量を減らし、Aにより精度を上げる。@、Aは車の両輪の関係にあり、どちらが欠けても成立しません。この視点が、学習当初の私には欠如しておりました。@については、私見ながら各論で後述します。Aにつきまして、私は合格までの一年に限って言えば、講義のあった日(遅くとも翌日の午前)の3時間は講義の復習にあてました(更に、その一週間後、クリアすれば三週間後、そして一ヶ月後というようにねちっこく)。なかなか復習のスケジュール管理が大変になりますが、毎週土曜を(多いときは日曜も)まるまる復習日にあてて、できるだけ忘却を防ぐよう神経を尖らせていた次第です。その全ては、直前一ヶ月に各科目1.5時間/日×7日〜10日で総復習するための下準備です(それまであまり復習せずに覚えてないと、直前の焦りと相俟って空回りしてしまう可能性があります。過去の私がそうでしたから)。

◆各論〜@何を、どれだけ

短答式、論文式に共通して言えることは、正当率が高い問題を確実にとれば合格点に達するということです。短答では50%以上の正当率の問題をほぼ取りこぼさなければ、どの年度の本試験でもボーダーを越えてしまいます。私の経験上、50%を越える問題は、問題集や答練で何度となく見ている問題です。隅の方にチョコッと載っているレベルではありません。デカデカと載っているものです。どんなに焦っても、そのレベルの問題を取りこぼすことがないくらいにやり込むことが鍵になるかと思います(でなければ正当率の低い難問を正解しなければならなくなります。論文式でも共通です)。こういった正当率の高い問題をとることに焦点を絞り、各科目につき私見ながら述べさせて頂きます。

◆簿記(会計学)

(テキストや問題集を講義に併せて解いた前提で)
▽短答式答練
「一通り範囲を網羅しているもの」に絞り、分野毎に潰していきましょう。総じて100問前後になるかと思います(私は、正当率が異常に低いものは除き、完璧を目指しました)。100問程度を迷い無く即答できるレベルに達することが目標です。
▽論文式答練
前述の短答式答練の学習が進めば、個別論点はスラスラ解けるようになるかと思います。ただそこでカバーしきれない構造論点(連結、本支店など)を中心に解答順序や下書きを自分の中でルール化していきました。復習の便宜上、解けなかった部分のみ付箋に書き出して貼付け(例:持分法B社のみ、と付箋に書いて貼る)、翌日必ず解くようにしていました(A定期的に復習を参照)。中には解けなさ過ぎて、「全部復習」の回も、少なからずありましたが…。制限時間の2/3で9割をめざして繰り返しやり込みました。長田先生、戸原先生の解説はわかりやすい上に、実戦的です。オススメです。

◆管理会計(会計学)

ほぼ前述の簿記と同様のやり方で進めました。違いとして、短答式の答練の方に比重を置きました。というのも、近年の論文式の計算レベルは、短答式のレベルを越えていません(管理会計の場合、問題文を落ち着いて読むことがより重要かと思います)。論文答練は解き捨てに位置付け、短答にない論点の回のみ抽出しました(ほとんどありませんでしたが)。計算は短答程度にとどめ、あとは理論集のランクが高いものを潰した方が費用対効果が高いかと思います。年々、理論の比重が高まってますので。小林先生はどこまで押さえるべきかを明確に指摘して下さいます。かたや足りない部分も短答形式で補って下さいます。今年の本試験で出題された企業価値についても、その補充問題のおかげで対応できました。本当に感謝です。

◆理論(財務諸表論、監査論、企業法)

これらの理論科目については、体系的な説明をしてくれる講師でないと、頭に馴染まず苦しみがちです。この点、野坂、近藤両氏は体系から説明をして下さるので頭に入りやすいと思います。ただし両氏ともその御優しい性格から「暗記より理解」を強調されます。しかし、暗記に切り替えてから成績が伸びた私としては、「ある程度理解できたら(体系にはあまりこだわらず)ゴリゴリ暗記すべき」と思います。一言一句とはいいませんが、テキストのA、Bランクはフロー形式(キーワードを矢印で繋ぐ形式)で頭に詰め込むべきです。A、Bランクは他校生でも十分正当してくるレベルです。あやふやだとその分引き離されてしまう為です(先に合格した友人達をみると、典型問題についてはキチンと覚えてましたから)。まずはテキストの目次を使い、その内容が浮かぶまでやり込むべきかと思います(=論文式の勉強)。簿記や管理会計とは逆に論文式の勉強を優先させていくイメージで良いかと思います。その方が全体像を掴みやすいのではないでしょうか。
▽短答式
問題集か短答式答練をやり込むに尽きます。どちらか一方でお釣りがきます。全ての選択肢を瞬時に正誤判断できる程度までが理想です(ウンウン悩んでの正解は間違いに等しいと意識づけました。その分、本番ではわからない問題に時間を割くことができます)。
▽論文式答練
前述の目次学習で暗記することに併せて、実際に答練を解きました。その答練を通じて、覚えたつもりになった所や勘違いしている所を洗い出すことが第一の目的でした。正当率が高いと考えられる典型問題を確実に獲る為です。07年では応用期に9〜10回の答練がありましたが、それぞれの回の範囲を1〜1.5時間で復習できるようになれば、直前時には一週間で全範囲をみることが容易になるかと思います。これが目標です。

◆租税法、選択科目(経営学)

もうここまでの科目で相当な量です。短答式にない科目なので手薄になるのは否めません。この点、アクセルでは絞った教材を提供して下さいます。にもかかわらず、異常にわかりやすいです。私がアクセルを選択した大きな理由にこの二科目の軽さもありました(他校を経験した経験でいえば、1/2〜2/3くらいの軽さ)。実際には、その期待以上のものがありました。租税法(伊藤先生)、経営学(柳瀬先生)ともに配布される問題集、答練を迷いなくできるようにすれば、あとは本番で落ち着いて解答するだけです。

◆終わりに

問題集ひとつとっても、完璧に仕上げるのは大変です。しかし、それを削るのはギャンブルの要素が大きくなり危険かと思います。かたや、広げすぎると最後までたどりつけず手付かずの分野ができる為、同様の危険がつきまといます。短期合格のコツは、「これ!」と決めたものは盲目的に進めて行く事ではないかと思います(タイムマシンがあれば、そう昔の自分に伝えたいです)。そんな「これ!」がアクセルには十二分に揃っていると思います。そして、大栄岡山校では落ち着いて学習を進めることができました。先生方もよくお声を掛けて下さり、自習室も快適で環境が抜群です。また同じ志しを持つ受験仲間達が居てくれたから、モチベーションを保って学習を進めることができました。この一つ一つが、今回の結果に結び付いたのだと思います。本当にありがとうございました。御礼の言葉と共に、来年度の戦場に臨む戦友の合格を祈りつつ、結びに代えさせて頂きます。

大栄は、楽しくて学びやすい教室、合格できる学校を目指しています。